満月の夢の魔法⑥

_______________ あれから、私は咲月と星花にも言い、お父さんとお姉ちゃんには、お母さんと一緒に説明した そして今、私は自分のベッドに横になってキミのことについて考えている 「んー、魔法を解く方法は私自身──」 そういえば、夢の中でキミと会う時は必ず満月の夜だ キミは私のことをずっと見ていると言ったけど、私は夢の中以外でキミを見ていない もしかしたら、名前を教えてくれないのも、姿を完璧に見せないのも隠していたから? でも、もし、そうだったら、どうして隠すんだろう・・・ 隠さないといけない何かがあるとか? そしたら、私はその事には触れない方がいいかも 「キミが教えてくれるまで、私は待つね──」 私は、独り言のように小さい呟きを残して眠りに落ちた── 今日は、1回も目の前が暗くならなかったと頭の片隅で考えながら、今の私の話をキミが聞いていたとも知らずに── “(あ~、とうとう気づかれちゃった 私が名前を言わないのも、姿を完璧に見せないのも隠してたって気づかれちゃった── 気づかれたくないから、触れないでいてくれるのはありがたい でも、大丈夫 キミが魔法を解いたら真実を言うから── その日まではどうか、私が隠している事に、隠している理由に気づかないで──)” _______________ 2月の満月から半月後── 3月になり、あと1週間で終業式になり、春休みになる 春休みを終えたら、咲月、星花、私の3人は中学2年生になる キミに隠し事があることに気づいた翌日に、家族と友達にその事を言った その後から今日まで、魔法を解くヒント、つまり、私について考えていた でも、よく分からなかった それに加え、私は大体朝と夜に目の前が暗くなった どうして、朝と夜になるのかも分からない それと、夢の中でキミと会う前までは、学校でも月に1回、目の前が暗くなることがあったが、今年になって、3回目の月── なのに、1回も学校で暗くなっていない キミにあってから朝と夜の目に前が暗くなることは変わらないが、学校での頻度は減ってる なんでだろう もう少し、ヒントを下さい── そう心の中で呟き、私は眠りに落ちた── _______________ ジリリリリリリリリリリ_______________ ジリリ―――カチッ 「ん、 ふぁ~ さっ!起き──! 暗!!」 フッ──! 私は朝起き、ベッドに座ったら、目の前が暗闇に支配された そして、数分後── 「なおってきたかな? よしっ!!そろそろ下に降りよう!」 私はそう言って下に降りた── _______________ 「行ってきます~!」 私は学校に行く支度を終え、今は玄関に居る 「は~い、行ってらっしゃい~! 気をつけてね 無理はしないように!」 「うん、無理はしないよ! じゃあ、行ってきます!」 「はーい!行ってらっしゃい~!」 私はお母さんの返事を確認してから外に出た── _______________ 「「結夢~!!おはよう!!」」 「おはよう!!咲月、星花!」 私はあれから、教室に着いて、咲月と星花に挨拶を返した 「そう!今日、道にたんぽぽが咲いてたの! 綺麗だったんだ~」 「へぇー!いいね!」 「うん!いい!」 咲月の話に私達はそう返した── _______________ 穏やかに時間は過ぎていき、今は3時間目の音楽が始まる前の移動途中 咲月と星花と話しながら穏やかに移動していた だが、今の穏やかな時間はある1つの出来事で心配な色に変わった── 「今日の音楽、何やるんだろうね~」 咲月がそう言ったすぐ後に フッ──! 「っ!わあっ!?」 ガシャン!! 私は目の前が暗くなって、壁にぶつかり、音楽の教科書や筆入れなどを落とした 私はこれ以上事態が酷くならないように、ぶつかった壁に寄りかかるように立った 「「結夢!?大丈夫!?」」 咲月と星花が私の異変に気づいたのか、そう言いながら私の手を取った 見えてはいないけど、両手に温かさを感じる 「結夢!?私のこと見える!?」 星花の声が聞こえる 「ううん、ごめん、星花 真っ暗で何も見えない だけど、時間経てばなおると思うから、2人とも先に行ってて! ほんとにごめん」 「私が結夢を置いて行くわけないでしょ! 私は結夢の隣に直るまでいるから!」 「私も! 結夢を置いていくわけないもん! 隣にいる!!」 「でも──」 「「でもじゃないよ 見えなかったら、動けないでしょ! 私たちを頼って?」」 でも、申し訳ないから先に行ってと言おうとしたら、そう言われてしまった だから、私は素直に頼ることにした 「わかった ごめん、ありがとう!2人とも!」 「謝らないで 私は結夢が頼ってくれて嬉しいから! よしっ!そしたら、咲月 咲月は結夢の手を離さないで 私は結夢が落としちゃった物を拾って、音楽の先生に私達3人授業に遅れるって言ってくるから だから、ごめん咲月、お願い出来る?」 「任せなさい!!」 「ありがとう 結夢、大丈夫 私達が居るから、心配しなくて大丈夫!」 「ありがとう、咲月、星花 ほんとにありがとう!」 私は2人の姿は見えないが、2人に心からお礼を言った 「「いえいえ~」」 「じゃあ、私は音楽の先生に遅れるって言ってくる!」 星花がそう言って走っていく音が聞こえ、音がだんだん遠ざかっていった── 星花が戻ってくるまで、咲月はずっと私の両手を優しく握ってくれて、私を安心させるように面白い話をたくさんしてくれた _______________ 「!! 見えるようになってきた!」 あれから、星花は音楽の先生に、「夜月さんが体調不良になってしまい、3時間目は保健室で休むそうなので、私と小宮さんは夜月さんの付き添いのため、授業に遅れます」と言って帰ってきてくれたら 私は目の前が暗いまま、星花と咲月のおかげで、なんとか保健室まで行き、体調不良だと言い、休ませてもらえた その後、保健の先生は急用で呼び出されてしまったため、星花と星花が私の付き添いで残ってくれる事になった そして今に至る 「完全に見える?」 「ううん、ぼやけて見えるだけだけど、真っ暗では無くなった だから、2人とも音楽の授業に今からでも参加──」 「「するわけないでしょ! 何がなんでも結夢が元に戻るまで、隣にいるから」」 「! ありがとう、星花、咲月」 参加してきて、そう言おうとしたら、星花と咲月はそう返した だから、私はまた、素直に2人に頼ったんだ 「よしっ! そしたら、確実に見えるようになるまでここで待とう 私達もここにいるから」 「うん!! 私も! だから結夢、慌てないでね!」 「ありがとう、星花、咲月! ほんとにありがとう!」 私は前と同じように心からお礼を言った── _______________ 「でも、今日は暗い時間がすんごい長かったね」 あれから、私は完全に見えるようになった 暗くなった時間から完全に見えるようになるまで、40分もかかってしまった その40分間、2人はずっと隣に居てくれた だから、保健室を出る時もありがとうと言った 今は、音楽の先生と担任の先生に、3時間目の事を言いに行く所 「うん、ほんとに長かった なのに、ずっと隣にいてくれてほんとにありがとう!」 「「結夢の暗いのがなおれば、私たちはそれでいいの! だから結夢、気にしなくていいからね」」 「! ありがとう」 私は2人の優しさに甘え、お礼を言った── _______________ 「またねー!」 「うんー!またー!」 「またねー!」 あれからは目の前が暗くなることはなく、穏やかに時が過ぎていった 今は、2人とわかれ、家へ帰る途中の道 「どうして、今日は暗い時間が長かったんだろう 大体3分で終わるのに──」 そう言っているうちに家に着き、今日の出来事をお母さん達にも言った── _______________ ガチャ パタン 今は、寝る時間になったため、自分の部屋に入った所 私の頭の中は、魔法の事でいっぱい 解く方法や、目の前が暗くなること 前からも考えてはいるが、分からない やっぱり、ヒントが欲しい── そう考えていたら睡魔がやってきて、私は眠りに落ちた── _______________ あれから、終業式も終え、今は春休み 宿題を終わらしながら、魔法の方も考えている 今日は3月の満月の日 だから、きっと今日キミに会える── そして、キミと会うことで、新しいヒントが浮かぶかもしれない そう思いながら、私は夢の中へ落ちた── _______________ “久しぶり、また会えたね 1か月ぶりかな?” 『うん、久しぶり! 1か月ぶりだね 会えるの楽しみだったんだ! 約束も守ったよ って、知ってたかな?』 “うん、ずっと見てたからね 全部知ってるよ 約束、守ってくれてありがとう さぁ、本題に入ろうか 私はまた、キミに2つ目のヒントを伝えに来たよ” 『私が魔法を解けるまで、本当に教えてくれるの?』 “うん、教えるよ でも、1回しか言わないから、よく聞いていてね” 『ありがとう、良く聞いてる』 “それじゃあ、言うね 2つ目のヒント、それは── 鏡、だよ” 『鏡?』 “そうだよ、鏡 って言っても家にある鏡じゃないよ” 『なんの鏡?』 “キミの性格の鏡だよ” 『私の性格の鏡?』 “そう キミが苦手、好きじゃないと思う人はいる?” 『うん、いる』 “そっか── その、キミが苦手だと思う人はキミの性格の鏡なんだよ だから、例えば、自分の事を素直に言わない人が苦手だ、好きじゃないって思っていたら、自分は、自分の事を素直に言わないんだよ だから、苦手な人や好きじゃない人は、自分の良くない所の鏡なんだよ” 『そうなんだ 初めて知った』 “こういうのは学校では教えてくれないからね だから、宿題だよ 次に私に会う時までに、苦手な人や好きじゃない人の苦手な所、好きじゃない所を探しておいてね あと、この事をお母さん達にも教えてね 約束だよ──” 『うん、分かった 約束、絶対、守るからね』 “それじゃあ、また会おうね 楽しみに待ってるから またね──” 〈コメント〉 こんにちは、カナリヤです。 ここまで読んで頂き、ありがとうございます。 ここからは、前回と同様、私のコメントを書かさせて頂きます。 先週の木曜日、私の通っている施設に2人の女の子が新しく入所しました。 1人の女の子は、活発でどんどん自分から話しかけていました。 もう1人の女の子は、1人で自席に座っていました。 私自身、人見知りが酷く、今まで自分から話しかけるという事が出来ていませんでした。 ですが、その事に、今まで私は何度も後悔してきました。 私は、もう後悔したくありません。 そう思い、私は緊張からバクバクする心臓を落ち着かせながら、自席に1人でいた女の子に話しかけました。 そして、話しかけた事で気付いたことがあります。 それは、その女の子は”雰囲気”とは違い、とても話しやすい女の子だった。という事です。 人には、1人1人違う”雰囲気”があると私は思っています。 ですが、その”雰囲気”は、その人自身ではないということに気付けました。 “雰囲気”だけで決めつけるのではなく、その人自身を見ていきたいと思いました。 その後、その女の子は分からないことを私に聞いてくれたりしました。 私自身、とても嬉しかったです。 そして、話しかけて良かったと思いました。 まだまだ話しかけるのに、緊張はすると思います。 ですが、少しずつ前に進み、緊張を減らしていきます。 最後に、私のコメントまで読んで頂きありがとうございました。 長々と書いてしまい、申し訳ありませんでした。

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