2021/01/24
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あれから、私は咲月と星花にも言い、お父さんとお姉ちゃんには、お母さんと一緒に説明した
そして今、私は自分のベッドに横になってキミのことについて考えている
「んー、魔法を解く方法は私自身──」
そういえば、夢の中でキミと会う時は必ず満月の夜だ
キミは私のことをずっと見ていると言ったけど、私は夢の中以外でキミを見ていない
もしかしたら、名前を教えてくれないのも、姿を完璧に見せないのも隠していたから?
でも、もし、そうだったら、どうして隠すんだろう・・・
隠さないといけない何かがあるとか?
そしたら、私はその事には触れない方がいいかも
「キミが教えてくれるまで、私は待つね──」
私は、独り言のように小さい呟きを残して眠りに落ちた──
今日は、1回も目の前が暗くならなかったと頭の片隅で考えながら、今の私の話をキミが聞いていたとも知らずに──
“(あ~、とうとう気づかれちゃった
私が名前を言わないのも、姿を完璧に見せないのも隠してたって気づかれちゃった──
気づかれたくないから、触れないでいてくれるのはありがたい
でも、大丈夫
キミが魔法を解いたら真実を言うから──
その日まではどうか、私が隠している事に、隠している理由に気づかないで──)”
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2月の満月から半月後──
3月になり、あと1週間で終業式になり、春休みになる
春休みを終えたら、咲月、星花、私の3人は中学2年生になる
キミに隠し事があることに気づいた翌日に、家族と友達にその事を言った
その後から今日まで、魔法を解くヒント、つまり、私について考えていた
でも、よく分からなかった
それに加え、私は大体朝と夜に目の前が暗くなった
どうして、朝と夜になるのかも分からない
それと、夢の中でキミと会う前までは、学校でも月に1回、目の前が暗くなることがあったが、今年になって、3回目の月──
なのに、1回も学校で暗くなっていない
キミにあってから朝と夜の目に前が暗くなることは変わらないが、学校での頻度は減ってる
なんでだろう
もう少し、ヒントを下さい──
そう心の中で呟き、私は眠りに落ちた──
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ジリリリリリリリリリリ_______________
ジリリ―――カチッ
「ん、
ふぁ~
さっ!起き──!
暗!!」
フッ──!
私は朝起き、ベッドに座ったら、目の前が暗闇に支配された
そして、数分後──
「なおってきたかな?
よしっ!!そろそろ下に降りよう!」
私はそう言って下に降りた──
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「行ってきます~!」
私は学校に行く支度を終え、今は玄関に居る
「は~い、行ってらっしゃい~!
気をつけてね
無理はしないように!」
「うん、無理はしないよ!
じゃあ、行ってきます!」
「はーい!行ってらっしゃい~!」
私はお母さんの返事を確認してから外に出た──
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「「結夢~!!おはよう!!」」
「おはよう!!咲月、星花!」
私はあれから、教室に着いて、咲月と星花に挨拶を返した
「そう!今日、道にたんぽぽが咲いてたの!
綺麗だったんだ~」
「へぇー!いいね!」
「うん!いい!」
咲月の話に私達はそう返した──
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穏やかに時間は過ぎていき、今は3時間目の音楽が始まる前の移動途中
咲月と星花と話しながら穏やかに移動していた
だが、今の穏やかな時間はある1つの出来事で心配な色に変わった──
「今日の音楽、何やるんだろうね~」
咲月がそう言ったすぐ後に
フッ──!
「っ!わあっ!?」
ガシャン!!
私は目の前が暗くなって、壁にぶつかり、音楽の教科書や筆入れなどを落とした
私はこれ以上事態が酷くならないように、ぶつかった壁に寄りかかるように立った
「「結夢!?大丈夫!?」」
咲月と星花が私の異変に気づいたのか、そう言いながら私の手を取った
見えてはいないけど、両手に温かさを感じる
「結夢!?私のこと見える!?」
星花の声が聞こえる
「ううん、ごめん、星花
真っ暗で何も見えない
だけど、時間経てばなおると思うから、2人とも先に行ってて!
ほんとにごめん」
「私が結夢を置いて行くわけないでしょ!
私は結夢の隣に直るまでいるから!」
「私も!
結夢を置いていくわけないもん!
隣にいる!!」
「でも──」
「「でもじゃないよ
見えなかったら、動けないでしょ!
私たちを頼って?」」
でも、申し訳ないから先に行ってと言おうとしたら、そう言われてしまった
だから、私は素直に頼ることにした
「わかった
ごめん、ありがとう!2人とも!」
「謝らないで
私は結夢が頼ってくれて嬉しいから!
よしっ!そしたら、咲月
咲月は結夢の手を離さないで
私は結夢が落としちゃった物を拾って、音楽の先生に私達3人授業に遅れるって言ってくるから
だから、ごめん咲月、お願い出来る?」
「任せなさい!!」
「ありがとう
結夢、大丈夫
私達が居るから、心配しなくて大丈夫!」
「ありがとう、咲月、星花
ほんとにありがとう!」
私は2人の姿は見えないが、2人に心からお礼を言った
「「いえいえ~」」
「じゃあ、私は音楽の先生に遅れるって言ってくる!」
星花がそう言って走っていく音が聞こえ、音がだんだん遠ざかっていった──
星花が戻ってくるまで、咲月はずっと私の両手を優しく握ってくれて、私を安心させるように面白い話をたくさんしてくれた
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「!!
見えるようになってきた!」
あれから、星花は音楽の先生に、「夜月さんが体調不良になってしまい、3時間目は保健室で休むそうなので、私と小宮さんは夜月さんの付き添いのため、授業に遅れます」と言って帰ってきてくれたら
私は目の前が暗いまま、星花と咲月のおかげで、なんとか保健室まで行き、体調不良だと言い、休ませてもらえた
その後、保健の先生は急用で呼び出されてしまったため、星花と星花が私の付き添いで残ってくれる事になった
そして今に至る
「完全に見える?」
「ううん、ぼやけて見えるだけだけど、真っ暗では無くなった
だから、2人とも音楽の授業に今からでも参加──」
「「するわけないでしょ!
何がなんでも結夢が元に戻るまで、隣にいるから」」
「!
ありがとう、星花、咲月」
参加してきて、そう言おうとしたら、星花と咲月はそう返した
だから、私はまた、素直に2人に頼ったんだ
「よしっ!
そしたら、確実に見えるようになるまでここで待とう
私達もここにいるから」
「うん!!
私も!
だから結夢、慌てないでね!」
「ありがとう、星花、咲月!
ほんとにありがとう!」
私は前と同じように心からお礼を言った──
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「でも、今日は暗い時間がすんごい長かったね」
あれから、私は完全に見えるようになった
暗くなった時間から完全に見えるようになるまで、40分もかかってしまった
その40分間、2人はずっと隣に居てくれた
だから、保健室を出る時もありがとうと言った
今は、音楽の先生と担任の先生に、3時間目の事を言いに行く所
「うん、ほんとに長かった
なのに、ずっと隣にいてくれてほんとにありがとう!」
「「結夢の暗いのがなおれば、私たちはそれでいいの!
だから結夢、気にしなくていいからね」」
「!
ありがとう」
私は2人の優しさに甘え、お礼を言った──
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「またねー!」
「うんー!またー!」
「またねー!」
あれからは目の前が暗くなることはなく、穏やかに時が過ぎていった
今は、2人とわかれ、家へ帰る途中の道
「どうして、今日は暗い時間が長かったんだろう
大体3分で終わるのに──」
そう言っているうちに家に着き、今日の出来事をお母さん達にも言った──
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ガチャ
パタン
今は、寝る時間になったため、自分の部屋に入った所
私の頭の中は、魔法の事でいっぱい
解く方法や、目の前が暗くなること
前からも考えてはいるが、分からない
やっぱり、ヒントが欲しい──
そう考えていたら睡魔がやってきて、私は眠りに落ちた──
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あれから、終業式も終え、今は春休み
宿題を終わらしながら、魔法の方も考えている
今日は3月の満月の日
だから、きっと今日キミに会える──
そして、キミと会うことで、新しいヒントが浮かぶかもしれない
そう思いながら、私は夢の中へ落ちた──
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“久しぶり、また会えたね
1か月ぶりかな?”
『うん、久しぶり!
1か月ぶりだね
会えるの楽しみだったんだ!
約束も守ったよ
って、知ってたかな?』
“うん、ずっと見てたからね
全部知ってるよ
約束、守ってくれてありがとう
さぁ、本題に入ろうか
私はまた、キミに2つ目のヒントを伝えに来たよ”
『私が魔法を解けるまで、本当に教えてくれるの?』
“うん、教えるよ
でも、1回しか言わないから、よく聞いていてね”
『ありがとう、良く聞いてる』
“それじゃあ、言うね
2つ目のヒント、それは──
鏡、だよ”
『鏡?』
“そうだよ、鏡
って言っても家にある鏡じゃないよ”
『なんの鏡?』
“キミの性格の鏡だよ”
『私の性格の鏡?』
“そう
キミが苦手、好きじゃないと思う人はいる?”
『うん、いる』
“そっか──
その、キミが苦手だと思う人はキミの性格の鏡なんだよ
だから、例えば、自分の事を素直に言わない人が苦手だ、好きじゃないって思っていたら、自分は、自分の事を素直に言わないんだよ
だから、苦手な人や好きじゃない人は、自分の良くない所の鏡なんだよ”
『そうなんだ
初めて知った』
“こういうのは学校では教えてくれないからね
だから、宿題だよ
次に私に会う時までに、苦手な人や好きじゃない人の苦手な所、好きじゃない所を探しておいてね
あと、この事をお母さん達にも教えてね
約束だよ──”
『うん、分かった
約束、絶対、守るからね』
“それじゃあ、また会おうね
楽しみに待ってるから
またね──”
〈コメント〉
こんにちは、カナリヤです。
ここまで読んで頂き、ありがとうございます。
ここからは、前回と同様、私のコメントを書かさせて頂きます。
先週の木曜日、私の通っている施設に2人の女の子が新しく入所しました。
1人の女の子は、活発でどんどん自分から話しかけていました。
もう1人の女の子は、1人で自席に座っていました。
私自身、人見知りが酷く、今まで自分から話しかけるという事が出来ていませんでした。
ですが、その事に、今まで私は何度も後悔してきました。
私は、もう後悔したくありません。
そう思い、私は緊張からバクバクする心臓を落ち着かせながら、自席に1人でいた女の子に話しかけました。
そして、話しかけた事で気付いたことがあります。
それは、その女の子は”雰囲気”とは違い、とても話しやすい女の子だった。という事です。
人には、1人1人違う”雰囲気”があると私は思っています。
ですが、その”雰囲気”は、その人自身ではないということに気付けました。
“雰囲気”だけで決めつけるのではなく、その人自身を見ていきたいと思いました。
その後、その女の子は分からないことを私に聞いてくれたりしました。
私自身、とても嬉しかったです。
そして、話しかけて良かったと思いました。
まだまだ話しかけるのに、緊張はすると思います。
ですが、少しずつ前に進み、緊張を減らしていきます。
最後に、私のコメントまで読んで頂きありがとうございました。
長々と書いてしまい、申し訳ありませんでした。