2021/02/01
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「ん
そうだ──!
ヒント、貰えたんだ!」
キミに夢の中で宿題出されたんだ。
苦手や好きじゃないと思う人の苦手な所、好きじゃない所を探すんだよね。
それが、私の良くない所・・・。
まだ、学校は春休みで始まらないから、家の中で探してみよう。
それで、次にキミに会う時に話そう。
約束、守るからね──。
「よしっ!下に降りてお母さん達にも伝えよう!」
そう言って、私は部屋を出た。
そういえば、夢の中でキミと会う日は1日、目の前が暗くならないな。
何かあるのかな?
あ──。
「お母さん!おはよ!」
リビングに居たお母さんを見て、さっきまでの疑問は頭の中からすっぽり抜け落ちた。
「お母さん、あのね──!」
直ぐに私は、お母さんに夢の中でキミが話していたことを言った。
キミが私が起きている時から見ているなんて知らずに──。
“(キミが話さなくても知ってるよ。
私の意思で、ずっとキミを見ているからね。
私の隠し事に触れないでくれてありがとう──。
キミと会って話すのを楽しみに待っているよ。
キミの魔法が解けたら、全てをキミに話すからね。
キミの名前も呼ぶよ。
結夢──)”
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「おやすみー」
ガチャ
パタン
時刻は午後10時。
春休みのため、少し遅く部屋に入った。
あれから、お父さんとお姉ちゃんにも夢の中でキミが話していた事を言った。
そして、家の中で、苦手、好きじゃないと思う人の苦手、好きじゃない所を見つけた。
キミとの約束だから──。
それと、朝は頭の中から抜け落ちた、疑問に思った事──つまり、夢の中でキミと会う日は1日、目の前が暗くならないという事。
今、また不思議に思った。
理由は、今日1日、キミと夢の中で会って、目の前が暗くならなかったから。
だから、もし明日、目の前が暗くなったら、キミと夢の中で会った日は暗くならないという事になる。
「どうして夢の中でキミと会った日は、1回も目の前が暗くならないんだろう」
私はそう呟いてから眠りに落ちた──。
キミが──。
“(あ~、そこにも気づいてきちゃったか~。
キミは本当に勘が鋭いね。
人の少しの異変にも気づくもんね。
そこは──昔と変わらないね。
でも、昔をキミは覚えていない──。
・・・私は、1度も忘れたことはないよ。
ううん、忘れられない。
でも、まだこの事をキミには言えないかな。
だけど、これもキミが魔法を解くことが出来たら言うからね。
お礼と一緒に──。
だから、私はキミが魔法を解くのを、カギを開けるのを待っているからね。
結夢──)”
切なそうにそんな事を思っていたなんて、私は知らずに──。
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3月の満月から約1週間後──。
今日から私は中学2年生になる。
そして、今日は始業式──。
ジリリリリリリリリリリ_______________
ジリリ──カチッ
「ん、
ふぁ~
さっ!今日から学校!
今日は、始業式!!
学校で私の鏡を見つけよ──!
暗!!」
フッ──!
私は朝、いつものようにベッドの上に起き上がったら、目の前が暗闇に支配された。
そして、数分後──。
「見えてきた!
よしっ!!そろそろ、下に降りよう!」
私はそう言って下に降りた──。
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「行ってきます~!」
私は学校に行く支度を終え、今は玄関に居る。
「は~い、行ってらっしゃい!
気をつけてね。
暗くなったら無理はしないように!」
「うん、無理はしないよ!
じゃあ、行ってきます!」
「はーい!行ってらっしゃい!」
私はお母さんの返事を確認してから外に出た──。
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「「結夢~!!おはよう!!」」
「おはよう!!咲月、星花!」
私は学校の校門の所に着いたと同時に、咲月と星花に会った。
「今日から2年生だね!」
「そうだね!」
「2年生だ!」
「この学校って、3年間クラスも担任も変わらないんだよね?」
「そうだよ~」
「そしたら、私達3人も3年間同じクラスだね!」
「そうだね!」
「嬉しい!」
「よし!そろそろ、教室行こうか!」
星花がそう言ったと同時に私達は教室へ向かった。
〈コメント〉
こんにちは、カナリヤです。
ここまで読んで頂き、ありがとうございます。
ここからは、前回と同様、私のコメントを書かさせて頂きます。
前回のコメントで、新しく入所した1人の女の子に自分から声をかけたことを書かさせて頂きました。
今回はその続きを書かさせて頂きます。
あれから、何度か私から、朝、施設に来た時に挨拶をしていたら、その女の子から声をかけてくれました。
それから、少しずつ話せるようになり、その女の子も笑顔を見せてくれるようになりました。
私は、その女の子の笑顔を見て、挨拶し続けて良かったと、話しかけて良かったと思いました。
勇気を持つことは、そう簡単な事じゃないと私は思っています。
ですが、その壁を乗り越えた先に見える景色は、とても幸せで、最高で言い表せないほどでした。
今まで、私は壁を乗り越えず勇気も持てず、立ち止まったままでした。
ですが、幸せで最高の景色を見た今、これから向かってくる壁に勇気を持ち、自信を持ち、立ち向かって行きます。
最後に、私のコメントまで読んで頂き、ありがとうございました。
長文になってしまい、申し訳ありませんでした。